2019.03.12
カテゴリ:漆器の加工
剥がれにくい金と銀
こんにちは、大石恵子です。
元々漆器の塗りは、黒や朱や溜というのが一般的であり、落ち着いた印象を与え、最も飽きのこない色と言えます。
お料理を盛っても、お料理の色彩を邪魔しないのも黒や朱、溜といったところでしょうか。
黒や朱、溜に華やかさやアクセントを加えるために、金や銀で縁取ることがあります。
丸高台盛器
渕を金にするだけで、華やかな印象になりますね。
剥がれにくい金と銀とは
従来、金や銀の塗りは、黒や朱といった塗りより密着が弱く、剥がれやすいというのが私たちの認識です。
耐久性を求められる業務用漆器として使う器であれば、剥がれやすいというのは好ましくありません。
「もっと強い金や銀」ということで開発されたのが、金雲、銀雲といった塗り加工です。
金雲、銀雲は従来の金や銀と比べると、剥げにくくなっています。
※ただ、塗り加工は絶対剥げないということはありません。
金雲、銀雲塗りの利点と欠点
従来の金や銀と比べて剥げにくいという利点はありますが、色ムラができるという欠点があります。
この色ムラが良いというお客様もいらっしゃるので、一概に欠点とは言えませんが。
茶津盛器 金雲
金雲という名前の由来は、このムラが雲のように見えるからです。
色や輝きに統一のある金をお好みの方には、金雲や銀雲の塗りは受け入れられないのかなと思いますが、渕の部分というは剥がれやすいので、丸高台盛器は、金雲を採用しているというのが、私たちのこだわりです。
金雲や銀雲で縁取り、または塗装加工を施した主な商品
・丸高台盛器
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・茶津盛器
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・10号丸マット
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